第59話 共闘 | t-labo(中学校教師の支援サイト)

第59話 共闘

保護者は不服そうに帰っていった。
校長はすでに帰宅しているが、有田はそこに荻原を呼び、事情を説明した。



「もうね、土井先生の言ってること、やっていることはめちゃくちゃ。よその学校でこんなことやっているところなんてないよ。教育委員会の土本指導主事と懇意にしていて、その人が主張していることらしい。
だから、この前も土井先生が土本先生に連絡して、校長に面会しに来たじゃろ。

指示をしておきながら、自分は表立って動こうとはせん。
わしらはきちんと評価をしている。
もう土井先生の言うように評価を直すべきじゃない。」

それについては、みんなが同意した。
というのも、土井の言うようなことを本来の趣旨とは違うわけで、強制力をここまでもたすのもおかしい。
そのおかげで、生徒や保護者から信用を失っているのだ。

他の中学校でも同様のことは行われていない。



成績は土井が不満を述べた状態のまま、再提出をした。
当然、土井から「適正な評価にしてください」と抗議を受けたが、
『適正に評価をしました。あとは、勝手に直してください』とみなが口をそろえて返答をした。

このようなやりとりが数名から行われたので、土井は校長に報告に行き、校長から指導してもらうようになった。

己斐が校長室に呼ばれたが、
「適正な評価をしました。それで納得がいかないなら、校長先生が数字を勝手にいじってください」と言うだけで退室した。

土井は腹が立って仕方がなく、いつになくキーボードの音が響く。
こうして、ますます職員室の雰囲気が悪くなった。



※ 指導のポイント

(1)それは生徒のためだろうか

教員は生徒のために存在する。
やっていることは、生徒のためになるのだろうか、それが大事。

成績の人数を相対評価に合わせることはただの自己満足でしかなく、それを強要しても生徒のためにはならない。
時には戦うことも必要

次回 → 第60話 校長の憂鬱