第73話 お昼の教室の状況 | t-labo(中学校教師の支援サイト)

第73話 お昼の教室の状況

3時間の日は午後からクラブ。
生徒は学校で弁当を食べて、少し休憩してからクラブに出るのが暗黙の了解となっていた。

この少し休憩して、というのが厄介で。
追いかけっこをした向井たちに小川は被害を受けて足首を捻挫した。


この件については、指導をしないと約束した島田であるが、教室の状態は見に行った。
どういうことが行われているのかが気になった。

そもそもこの中学校のクラブはクラブ活動ではない。
だけており、遊んでいるだけだ。

陸上部は毎日鬼ごっこなどをして遊び、バレー部は寄り集まって雑談をし、バスケ部は体育館でゴロゴロしてグラウンドの様子を見ている。
野球部は外部コーチがいない時には体育館の裏に隠れてこそこそし、テニス部は練習ではなくて、試合のようなものをやる日々。
美術部は持ち込み禁止のマンガを読み漁り、吹奏楽はうまくない音を響かせながらキャッキャッ楽しそうに話し込んでいる。
その点で、一番まともなのは外部コーチが平日も毎日来るサッカー部だけだった。

よくなるわけがない。
こんな毎日を送っていてはよくなるものもならない。



教室は階段をはさんで1年と2年の教室がある。
学年の見分けは上靴の色でできる。

3階に上がると、1年側ではろう下で陸上部とバレー部がキャッチボールをしていた。
2年側は追いかけっこをしたりにぎやかだ。
『おい、来たで!!』と生徒が教室に叫んだ。

島田は陸上部とバレー部の生徒にやめるように言い、すばやく1組の教室に入った。
複数の生徒が黒板に落書きをし、5,6名の生徒が一箇所で話をしていた。
思ったいたほどではなかった。

2組へいくと、黒板は盛大に落書きをされ、机椅子は乱れ、倒され、荷物も散乱していた。
向井、甲本たちはまだ何かをやっていたようだった。

「全員、集まれ!」島田は叫んだ。

生徒は大人しく集まった。
「お前らは何をやっとんじゃ。クラブの時間だろうが。自分が汚した、乱したところはすべて片づけろ。それとクラブの物品については没収する。クラブの活動場所以外では使用禁止だろうが」

生徒は大人しく行動し始めたが、2組の教室は机イスを片付ける様子はない。
島田はそのまま放置し、生徒をクラブへ行かせると職員室に降りて、没収した物品を顧問に渡し指導をお願いした。
クラブの指導の範疇だからだ。

とはいえ、期待はできない。



※ 指導のポイント

(1)見回りも必要

生徒指導はその場が命。
よって、教室が乱れる場合も定期的に見回りをしてその場で指導したい。

そうした姿勢を生徒は肌で感じ、やめるようになる。


(2)クラブの物品で遊ばせない

クラブの物品はクラブで使用するためにある。
それなのに、よそで使うことがあればクラブは活動停止にする
このくらいの処分は必要である。

でなければ、ただの遊ぶだけの集まりになってしまう

次回 → 第74話 カギ