第82話 職員会での発言 | t-labo(中学校教師の支援サイト)

第82話 職員会での発言

3日目の放課後は職員会があった。

教務部のあとに生徒指導部。
生徒指導部が終わったところで、島田は発言した。


「どこで発言したらいいのかわからないので、ここでさせてください。
遅刻の判定なんですが。
チャイムが鳴り終わった後、というのは誰が決めたんですか?

ぼくの教師人生はとても短いですが、チャイムが鳴った瞬間に遅刻をつけてました。
今のままでは、生徒はだらだらして、時間も守りません」
「私もそう思います。結局、誰が決めたんですか?」河野が同意する

『これは、いつからかわからないけど、そうなっています。チャイム鳴り終わりではおかしいですか?』
と有田。
有田は特別支援学級のため、一般クラスをマネージメントする苦労はわからない。

土井が「鳴り始めです」と反対した。
とはいえ、急には変えられないので、来年度への課題となった。
さらに島田は発言する。

「それと、今日鳴り終わった時に、遅刻をつけたら、生徒に抗議されました。
これは指導したのでいいんですが。2年生もろうかに4名ほど出ていましたが、遅刻をつけましたか?

遅刻が鳴り終わりというのなら、それをきちんと守らないとぐちゃぐちゃになってしまうと思うんです。
現に、うちのクラスはぐちゃぐちゃです。どうにかしたいんです」

2年生4名というのは、荻原のクラスだ。自然と荻原に視線が集まる。
『遅刻はつけていません。申し訳ないです』
「何で遅刻をつけんのん!?」河野が怒って言う。「それじゃ、不公平でしょ!!」
土井も荻原に砲火する。
(これか・・・嫌だな。荻原先生、ごめんね)島田はため息を付いた。

有田からあとから聞いたのだが、遅刻の指導にしても、荻原と同じ2学年所属の保健室の河野も副担の土井も指導には一切あがらないのだそうだ。
二人で楽しそうにおしゃべりをしていると。
土井はいつも「ひざが痛いから無理」と言っているらしい。



島田はさらに発言した。
とにかく、是正すべきところを指摘しておかねば、今後の動きにくいこと間違いなし。

「帰りのSHRで生徒が入らないんです。どうもそれが横行していたようで。
だから、うちの1組は昨日の段階で指導して昨日、今日と全員が入ってできました。

2組にしても、有田先生、赤井先生の手も借りて学年で指導して、生徒を教室に入れて帰りのSHRを実施出来ました。
ただし、向井君だけはキレて下駄箱で行ってしまいましたが、その指導も先ほど平川先生の手を借りて行いました。

この3日間だけですが、2年生の生徒がろうかでウロウロしている状況については、やはり指導が必要だと思います。
その点、校長や教頭も動く体制になっていると聞いていましたが、どうなってますか?」


この2年生のろうかウロウロも荻原のクラスである。
河野と土井は肯定的にうなづいているが、そもそもの2年団はこの2人であり、もう少し何らかの形で努力すればいいのにと島田は思った。

『すいません、ぼくの指導力不足です』荻原は言葉少なめにそう言い、沈黙した。
荻原を責める形になって申し訳ないが。
結局、校長は不備を認め、改善を約束したが、実際にはどうなるか。


最後に島田は、クラブ活動の物品の管理や放課後の教室の使い方のことについて言及したが、これといった成果はなかった。


※ 指導のポイント

(1)自己主張も時に大事

タイプが色々いて、教員の殆どは何も言わないタイプ。
少数の人間は色々口を挟みたいタイプ。

もしも、何も言わないことが常であると、不利益を被る案も素通りになってしまう。
言わなければいけないときには、言えるようになる方が得策。

次回 → 第83話 打ち合わせ