第83話 打ち合わせ | t-labo(中学校教師の支援サイト)

第83話 打ち合わせ

3日目の職員会後。
島田は佐々木に、向井家に今日の出来事を報告するようにお願いした。
『いやー、そこまでやらんでいいんじゃないですかね? 指導もしたわけですよね』
佐々木は指導に常に後ろ向き。



「先生ね、指導から逃げたらダメよ。保護者と連絡を取ることも大事。
それにね、今日のようなことが許されるわけないし、保護者も知らないといけないし。

そもそも、保護者には知ってもらうだけでいいから。指導してもらわなくていい。
学校で指導はしたからね。
それに今回の指導には一つも絡んでないでしょ。」


島田的にはそうやって指導をしないから学級がだめになっていくんでしょと暗に言ったつもりである。

「あとね。今日も放課後に黒板が落書きされていたでしょ。あの指導はどうしますか?」と島田は聞いた。
朝の学年朝会でするなと言ったはずなのに、2組はされていたのだ。

『いやあ、、、いいんじゃないですかねー』と佐々木は言葉を濁した。



(新規採用された教員がやる気もない、指導力もないってどういうことや・・・)
ため息が出た。

「それで、先生さ、学級がうまくいくようになるの?」
『・・・いやあ、、、、どうですかね』

「ならないでしょう。そうやって問題を放置して、ごまかしておいたら、どんどん悪くなるだけですよ。
相手は子どもだから、いちいち教えてあげないといけないですよ」
『・・・いやあ、そこまでやるのはぼくの流儀じゃないですからね。』

「はっきり言うけど、これは仕事だから。そうやって考えているからうまくいかないんですよ
1年目からうまくいくって誰も思ってませんよ。
だから、うまくいくように努力するでしょ。そうやって力をつけるんでしょ」
『そうですねえ・・・』

なんでこんな男が教員になれたのが不思議で仕方がない。
大量採用の時代ゆえに、役に立たない人間まで採用されているのだ
採用した教育委員会が責任取れよと思うが、そんなことはしない。

「だったら、こうしましょう。
明日は朝あがったら、指導です。
誰がやったかを聞いて、出ないようでしたらアンケートを取って、学級を指導しましょう。

申し訳ないですが、有田先生と赤井先生も入ってください
ぼくは学級があるからいけないけど、何かあったときには行きますから」

そして、どんな風にやるのかを具体的に指示した。

向井宅への電話はうまくいった。保護者は協力的だ。


※ 指導のポイント

(1)1つ1つ指導していく

教員の中には「いちいち指導するのは面倒だ」「適当でいい」という人がいるが、それで子どもが育てば天才だ。
今、学校で問題になっている児童生徒は、家で十分手をかけて育てられていないというのが根本にある。
だからこそ、教員は手をかけることが仕事なのだ

次回 → 第84話 アンケート