そんなに欲張らなくてもいいんです | t-labo(中学校教師の支援サイト)

そんなに欲張らなくてもいいんです

「一緒に学校を変えていこうで!」

と、赴任してきた時に言われた言葉。
30代の勢いのある非常勤講師の先生だった。

「前いた人はすごく偉大な先生だったんよ。こんなことやあんなことをしてくれた」

と違う先生はしみじみと、そして何かを期待するように言った。



違和感


その時のぼくは勢いに任せて、最初の問いかけには「はい、一緒にがんばります!」と言ったし、次の問いかけには「ぼくもそうなれるようにがんばります!」と言った。

しかしながら、ぼくは違和感を拭えなかった。

新任が赴任するということは、基本的には、誰かが転勤・退職した人数的な穴埋めである。

社会人1年目で何もわからないのに、なんか妙な期待をされてしまっているのだろうか。
違和感ばかりで、不思議な職場だと思った。



先生はたくさんいるけど


授業にはいらない金髪の生徒は数人いたし、問題もけっこう起こった。
でも、その報告が職員室にされた時にわかった。

特定の先生しか動かないことに。

他の先生は知らんぷりをして何もしない。
それはいつもだった。

最初に学校を変えようと言った先生は動く一人だったけれど、任期の関係等で他の学校へ年度途中にかわってしまった。
その先生は、学校を変えようと思って行動をしていて、年が近くて若くて勢いのある新人のぼくに声をかけたのだろうと思う。



学校が変わるとは


今なら色々なことがわかる。
あの当時は学校としては問題を抱えていたのだけれども、有効な対処をなかなか行えないでいた。

むしろ、あの状態に抑えていることが生徒指導上、効果がある取り組みだった

とも言える。それは一つの真理だと思う。

学校を変えていくのはすごくエネルギーがいることで、ドラマのようにただの一介の新任教師の仕事ではない。
校長の仕事なんです。
だから、志を持つのはいいけれども、教員集団全員を変えるのは校長の仕事。

2つ目の問いかけだけども、ぼくはこう思う。

誰かが抜けた穴は、ベテランである先生たちが埋めること。
新任教師のやることじゃない


と。



新任教師のやることは


なんだか冷めたことを書いているかもしれないけれど、仕事というのは、自分のやるべきことがあります。
校長なら校長の、ベテラン教師ならベテラン教師の。

だから、新任教師は新任教師のやることをやるべきです。
なんでもかんでもできるわけじゃない。

まずは、3つ。

 1.教師になること。
 2.授業を一人前にできるようになること。
 3.生徒指導の基本を学び、実践すること


3年くらいは修行期間だと思って多くのことはできないけれども、やっていくことだと思います。
学校を変えるなど考えなくてもいいんです。
そういうことは言われたことをやっていればいいことであって、やるべきは今目の前の差し迫ったこと。



教師になることとは


ぼくもそうだったのだけど、赴任したばかりは、教育のことを何もわかっていないわけです。本音も建前も

そもそも、生徒を指導する、育てるってどういうこと?
集団づくりってどういうこと?

もっと言えば、生徒の前でしゃべることですら、危ういのではないかと思ってしまいます。
言ったらいけないことはわかっているのかな、とか、聞く雰囲気にしているか、とか。

振る舞いも大事。
教師として行動はどうであるか、遅刻はしてはいけないとか。
間違っても、子どもなんて好きでもないとか言っちゃダメです。

とか。

教師になったら、教師として求められている雑多事を自然に振る舞えるレベルまで昇華させないといけないんです。
そうなるまでは、ヘタしたら戦力とは数えられないと。
学生気分は困るよって言われるんですね。

ので、あれもこれもと欲張る前に自分の差し迫ったことに集中しましょう。



終わりに


明日は学年集会で自己紹介がある、担任の代わりに給食指導にいかないと、最初の授業は何にしようか。
といった差し迫ったことを自転車操業のようにやっていけばいいと思います。

みんな新任教師に多くのことは求めていないのです。
目の前のことをひたすらにやっていく。
まずはゴールデンウィークまで。そして、夏休みまで。

そうしていったら、そのうち余裕が出てきますので。