第187話 そして、次の日の給食 | t-labo(中学校教師の支援サイト)

第187話 そして、次の日の給食

生徒にとって、給食当番が終わらないことは苦痛でしかなかった。
今まであれば、生徒がブーイングをあげて、押し切れば問題なかった。
しかしながら、今はそれはできない。できなくなってきていた。



というのも、

・2組が騒げば島田がやってくる(島田は論破できない)
・自分たちに非があるとわかっている(全員が不正に賛同してない)
・不祥事が続けば有田がやってくる
・親に電話される

といったことが挙げられる。
佐々木自体の説得力というよりも、外部要因のほうが多い。
保護者への電話については、佐々木は保護者が嫌がることもズバッと言うようになっていた。

もちろん、佐々木が「ここは引けない」という時に、引かなくなったのもある。
教員側のいろいろな対応が、生徒自身の判断を変化させている。
この生徒の変化を、佐々木も認識しており、「引かない」大事さを実感している。



次の日。給食当番は合格0であったが、4回目。
さすがに、時間内に配膳は完了する。

そして、合掌の後はおかわりタイム。
佐々木がつぎ分けることで、混乱は収まるようになってきたが、「量が多いだの、少ないだの」の文句はある。
給食時間が終わり、ごちそうさまをすると、いよいよ片付け。

昨日の反省が生かされ、配膳台をうまくふけており、ストローが落ちていないかもチェックしている。
酒井は「先生、これでも文句ない?」とまで確認してきた。
佐々木は「うん、合格だね」と言った。

心から合格だと言えるのは気持ちがよかった。

次回 → 第188話 軌道に乗る