ADHDや落ち着きのない生徒への指導の仕方 | t-labo(中学校教師の支援サイト)

ADHDや落ち着きのない生徒への指導の仕方

ここではADHDが厳密にそうか、定義にあっているかという議論はしません。
学校現場では無駄だからです。

単純に落ち着きのない生徒への指導方法についてまとめていきます。
対象は、教師の話を聞かないといけない場面で、きょろきょろと周りを見たり、手悪さが止まらない生徒のことです。
授業に出れば一発でわかってしまう、そんな生徒です。

常に動いていないといけない、興味がどんどん移ってしまうために、学級にいると問題児となり、学級を乱して困る存在になります。
以下、多動な生徒と表現します。



1.多動な生徒への理解

まず、根本的に多動を理解しないといけません。
病気です。発達障害です。本人に悪気があるわけではありません。
ここを前提に置かないかぎり、生徒や保護者との信頼関係を築くことはできません。


例をあげてみましょう。

あなたは出張で研修に行きました(行かされました、いかなければなりませんでした・・・)
あなたは真面目に講師の話を聞いているのに、講師の先生があなたに向かって「姿勢をちゃんとしてください。乱れてますよ」と注意してきます。

あなたは直しますが、また講師の先生から注意されます。「もっと落ち着いて」「もっと背筋を伸ばして」「目線は常にこちらに」と。
がんばってもがんばっても、何度も注意されます。
あなたはがんばっているのに。

これが多動な生徒の気持ちです


本人なりに努力しているのに、何度も注意される、これではやる気は起きませんよね。
でも、学校現場では、一律な指導のもとに、多動であるがゆえにいつも注意されるわけです。




2.認めてあげることから

授業中やSHR中に机に座っているものの、ちょこまかと身体が動けば気になります。
学級経営の中ではなんとかしたい存在であり、他の生徒も真似すると困ります。
でも、本人に悪気がない場合が多いのです。


だから、そっと呼び出して、「よくがんばってるね」とほめてあげましょう。
怒られるのには慣れていますので、怒る効果はありません。
毎日でも具体的にほめてあげましょう。

本人に自信をつけさせる必要があります。

で、やっぱり必要なのが、多動な生徒のための特別ルール。
「話を聞く時にしゃべらなかったらOK」といったように、周囲への迷惑が最大限かからないラインで妥協しなければなりません。
他の生徒と同じように、黙って集中して、は通用しないのです。

その生徒が多動であることは、他の生徒もわかっていますので、特別扱いだの、差別だのと生徒は言わないでしょう




3.薬の処方が一番

多動な生徒は、脳内のホルモンバランスが悪いなど病気であることがほとんどです。
ですので、薬を飲み始めると劇的な効果があります。
きっと、ノイズだらけの世界から、静粛な世界に変わるくらいのインパクトが本人は感じると思います。


こうした薬は、中学生であれば、児童相談所に行くと診断や処方をしてもらえるはずです。

ただ、親が病気を認めたくない、受診したくないのです


だから、多動な生徒は放置され、学校では悪者になり、健全な成長が阻害されてしまいます。
もちろん、保護者に向かって「あなたの子どもは多動だから、病院に行ったほうがいい」とは口が裂けても言えません。

ので、切り出すべきタイミングを待ちます。

・生徒が問題行動ばかり起こしている状況
・家でも暴れるなどして親が困っている状況


どちらかが発生しないかぎり、「専門機関での受診を」という流れにはなりません。
ので、学校側は保護者が「Help!」というまで我慢しなくてはなりません




4.粘り強く我慢する

多動な生徒は、教師側からすると「目障りな存在」です。ひどい表現ですが、秩序を乱すのです。
だけど、いちいち注意してはいけません。
ひたすらに忍耐なのです


保護者と話をすれば「落ち着きがなくてすいません」と言われるだけです。
(受診したらいいのに)と常に心の中で叫んでいるんですけどね。

でも、現実は大変です。毎日、毎日、心がかき乱されます。
我慢です。


もしも、多動な生徒が3,4人いたら、もう地獄です。
でも、我慢です。


個別に話をしてほめてあげるのです。
そうして、信頼関係を気づき、徐々に方向付けをしていき、できることを増やしていくしかありません。

この多動は、精神年齢の発達とともに抑えられていくので中1がもっともひどいと思います。
「こんなことやったらいけない」と自制できるようになるんでしょうね。



まとめ

多動な生徒の指導方法といっても、薬以外は即効性のあるものはありません。
粘り強く、粘り強く、怒らずに取り組むことが一番です。
とても大変ですが、それしかありません。