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第218話 校内人事発表

年度末の最後の日。朝一番から、来年度の校内人事が発表された。
1人だけしか入れ替えがないというのもあり、来年度の仕事を早く始めるための措置だった。
転勤してくる秦には伝えてある。

校内人事は次のとおりだった。



安川校長:56
薬田教頭:54

1年
佐々木:技術、生指、28、男
秦:家庭、教務、32、女
赤井:数学、教務、43、女、主任
有田:特別支援、生指主任、52、男

2年
荻原:理科、教務、32、男
川島:体育、生指、44、男、主任
土井:社会、教務主任、51、女
河野:保健室、生指、38、女

3年
平川:英語、教務、53、女、主任
島田:国語、生指、29、男
隅田:音楽、教務・進路、46、女




この発表には多くの反対が上がった。
「どうして、3年生はこんなにいい布陣なのか」
「なぜ、持ち上がりがほとんどないのか。」など。


担任として力がある平川と島田を同じ学年に据えることは全体的のバランスからおかしいということだが。
「1年も2年も片方が学級崩壊を起こして、ほとほと保護者が困っている。この3年間を考えると、進路に差し障りが出ないように、島田先生を担任してもらいたい」と平川が校長に直談判したようだった。

そもそも、荻原、佐々木ともに生徒からも保護者からも見限られているので、持ち上がりは無理だった。
また、次に上がってくる新1年生も学級崩壊を起こしていたのだった。
つまり、神無月中の来年度の全学年が、今年度に学級崩壊を経験しているわけだ。


校長は「どこをもっても同じ」と結論づけた。なら、進路がうまくいくようにと島田を据えた。
2学年に所属させるべきとも思ったが。


さて、問題なのは佐々木と荻原だ。
佐々木は心機一転もう1度、1年生を担任させてみるしかない。技術は授業数も少ない。
2度目になれば随分と違うだろう。
そのため、有田には「佐々木の指導を頼む」とお願いするつもりだ。


次に荻原であるが。
赤井を担任という選択肢もあるが、赤井が昨年度に学級崩壊を起こしており、担任としては力不足であるとしかいえない。
家庭もある。負担をかけられない。

やはり、若いうちに経験させるべきだろうということで、担任に据えた。
川島と土井に面倒を見てもらうしかない。

あと、転勤してくる秦だが。
初任校で1年目でいきなり転勤。いろいろと事情があるようで、評判は芳しくない。
大きな心配の種だが、1年生の担任がベターと判断した。


「駒が少なすぎる」校長はため息をついた。

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