第224話 新1年生のクラス発表 | t-labo(中学校教師の支援サイト)

第224話 新1年生のクラス発表

いよいよ入学式。
神無月中では、入学式の後で始業式や就任式が行われる。
ので、入学生と新2・3年生では登校時間が違っていた。

まず下駄箱の前で1年生のクラス発表が行われ、1年生は教室へ行き、担任から入学式の流れなどの説明があり、体育館移動して入学式、その後、始業式、就任式で、最後に教室で学活の流れだ。



1年生の対応は、1年の教員が行う。2,3年の教員は会場の準備などをしている。
クラス発表を行い、生徒をさばいていると、態度が悪い1年生4人が登場した。
1組の石神、村上、2組の黒井、近場であった。

石神と黒井は1年生にしては大柄で身長はすでに165cm以上あり、人を睨みつけるような目つきをしていた。
2人の出す雰囲気はヤンキーそのもので、気に喰わないことがあればすぐに大暴れしそうだった。
(こいつらはやばいな・・・)そうした人種に対処したことがない佐々木は少しビビってしまった。

村上は色白で小柄で目つきも優しいが、人を小馬鹿にしたような態度をとっている。
(こいつはまだやりやすそうだ)と佐々木は思った。

近場の身長は160cm程度で、常にキョロキョロと落ち着かげに周囲を見渡し、だらしない格好をしていた。
(何を考えているのか全く分からんタイプだ)と佐々木は思った。


この4人に近づいていったのは、沢井や三瓶など石神の取り巻き達だった。
「おう、おれはどっちや?」と石神が偉そうに言う。
クラス分けの紙を見る。

「ああ!? 担任が佐々木ってあの腰抜けか・・・まじか。菊野くんが言ってたわ」
※話をわかりやすくするため、アダ名ではなく苗字で表記してます



島田はいきなり名前を呼ばれてびっくりした。
菊野くんは、、、2年生の菊野のことか。
『佐々木はおれじゃけど、何か聞いとるん?』動揺を必死で抑えつつも、石神に話しかけた。

「おう、お前か。聞いとるで。ほんまに自己中で、役に立たんらしいのう。お前が担任なんか。ま、ええわ」
とすたすたと歩いて行く。
普通ならここで会話が続くものだが、佐々木のことは眼中にないらしい。
いろんな意味でカルチャーショックを受けた。

「ありゃあ、聞いていた以上にいけんね。」有田が言った。
『やばいっすね』と佐々木が答える。

「先生、まさかびびってる?」
『いや、、、正直ちょっと・・・。』

「大丈夫。相手は子どもだから。鬼とか、悪魔じゃないんだから」

※ 指導のポイント


(1)噂は当然ある

同じ学校に勤めていれば、保護者、生徒の先輩後輩つながり、兄弟姉妹といったところから、中学校の情報は知れ渡っていく。
その中には「どの先生が当たり」で「どの先生がハズレ」という情報もある。
その先入観で生徒も保護者は見ているので、昨年度のミスが大きかった教師は、がんばらないといけない。

佐々木のように学級崩壊があれば、次年度はとてつもなくやりづらいのが現状だ。
しかしながら、新年度までひきずってはいけない。
なんと評価されようがやることをやって、行動で評価してもらうようにしていこう。
次回 → 第225話 入学式の流れを説明する