第226話 その他の学級の様子 | t-labo(中学校教師の支援サイト)

第226話 その他の学級の様子

2組の教室は有田がついていてくれたので、石神もそれ以上の厄介事は起こさなかった。

こうして有田が指導に上がっている分、担任している特別支援学級は手薄になっていた。
ありがたいことは、1~3年に1名ずつ生徒はいるものの、パニックになって飛び出すなどがなく、分別ある行動ができるところだった。
1人でSHRなどに行くこともできるし、アシスタントもいる。何かあれば自分の学級が優先である

取り組み体制については、校長を始め他の教員も理解しており、とにかく「安心して生活できる学級づくり」をしようと取り組んでいた。
今年こそはなんとしてもうまくいかせる、有田はそう心に決めていた。
その関係もあり、自分が担任する生徒を2組の所属にした。



さて、1組の秦はというと。
「黙れや! こっちが説明しとんじゃ。お前はきいとけや」
落ち着かない黒井に対して、怒鳴っていた。

お陰でさまで、クラスはシーンと静まり返っており、希望の春・出会いの春には似つかわしくない雰囲気であった。
(いっつも好き勝手にやる人なんだ)と赤井は感じていた。

その後、体育館に入場し、入学式が行われた。
呼名では、声の大小はあったがまじめに取り組んでいた。
ただし、石神だけは「ふあ~ぁい♪」と高い声を上げ、周囲の笑いを誘っていた。



「ええーーーー、なんで!!!???」と大きな声が上がったのが2年生のクラス発表。
入学式が始まろうとしている時間だ。
島田が3年生の担任なったことを受けて、驚きの声が上がっている。

「なんで、荻原なん・・・!? 意味不明」という声をも聞こえる。
もちろん、当の荻原はその場にいるのだが。
2年生には落胆ムードが広がっていた。

*************


「やったーーーー!!」と喜んでいるのは3年生。
荻原がいなくなったからだ。
島田とは授業で関わりはなかったが、文化祭での歌や全校集会などでの学級の落ち着きの様子を見て、3年生もその実力は認めていた。
3年生達は、荻原の担任になりませんようにと心から祈り、保護者たちは学校に何度も電話をかけていた。

そのおかげが、3年生はビシっと整列した。
2年生はいつまでもだらだらと行動し、列にはならなかった。

※ 指導のポイント


(1)怒鳴るのは否定?

生徒の質が変わってきており、怒鳴ること自体の効果はどうだろうと思う場面が増えてきた。
怒鳴りすぎると、保護者からクレームが来るからだ。
本人からの反発もある。

秦のように最初から怒鳴るのはどうだろう?
例えるなら、道ですれ違った人から怒鳴られるものかもしれない。
その場合に、スッと言葉は自分の中に入ってくるだろうか。いや、ない。


まずは人間関係ありきで考えたい。ではないと、フォローも難しいから。
最近は、怒鳴るのはこちらの本気を伝えたい、伝えなければいけない場面やストップさせたい場面だけ使うようにしている。
誰かに嫌がらせを続けている時とか、人前で平気で人をけちょんけちょんにけなした時など。

当然ながら、自分のキャラや人間関係に合わせてきちんと使い分けたい。
それでも、怒鳴るのは極力しないようにするべき。

次回 → 第227話 始業式・就任式