第302話 取り組みの効果は? | t-labo(中学校教師の支援サイト)

第302話 取り組みの効果は?

「マジ多いし」「きっつ」
2年1組の男子生徒複数名が、大盛りご飯に圧倒されて声を上げていた。
荻原も当然ながら同じ思いでてんこ盛りのご飯をつついていた。

生徒の悪ふざけのてんこ盛りご飯は怒ることもできたが、悪ふざけ生徒たちのご飯も同様に盛ることで場は和んだし、その生徒たちも楽しそうだ。
完食しようという気持ちを後押ししてくれるようになったと感じる。

指導とは怒ることがすべてではないんだなーーっと改めて痛感する。
給食の放送が始まった。



昨日の完食状況が保健委員会から発表され、1・2年は惨憺たる結果だった。
そして、3年生。

「3年1組、すべて完食です。3年2組、すべて完食です」

アナウンスを聞き、生徒たちは「うそーーー!!ご飯も食べたん!?」「ありえないし!」「3年すごっ!!」と声を上げた。
その中で荻原は、『ご飯以外は完食しよう。ご飯も残食率の%を減らそう』と声をかけた。
3年生のがんばりもあってか、反対の声は出ずに生徒のやる気が妙に出ていた。

結果としては、ご飯以外は完食という形になった。
ご飯は思った以上に残してしまった。

『みんなよく食べたなー!!いいじゃん』荻原は嬉しそうに言った。

完食週間というのは、県の自己中なありがた迷惑な取り組みであると感じていたが、この取組を真剣に行うことで、クラスに一体感を感じることができた。
目標を決めて取り組むことってのは大事なのかもしれないなあ。

と思う反面、(うまく取り組めるかどうかなんだよなあ・・・・)




意気揚々と職員室に降りた荻原は、河野に状況を報告しお礼を言った。
鬼の河野も笑顔で応対してくれた。
とても嬉しかった。

(なんで、、、いつもはこんな風に関われなかったんだろう・・・。こうやっていい関わりができるのはいつまでだろう)
不思議も増えた。


職員室にいた島田に荻原は話しかけた。
『3年生すごいですね!どうやってやったんですか?』
「みんなが勝手にやってやろう!って」

『はあ、、そんなわけないでしょ。そんなんだったら、教師要らずでしょ。また何かマジックを使ったんじゃないですか?』
「いや、別に。そりゃ、ちょっとは話をしましたけど。3年生達は最高の卒業式にしようって今頑張っているからじゃないですかね」

3年生になったらそんなに変わるものなのか、、、自分が3年生に上がればよかったと思ったが、、、考え直した。
2年でも3年でも結果は同じだったと。