ハインリッヒの法則を教員として、どうやって活かしたらいいか | t-labo(中学校教師の支援サイト)

ハインリッヒの法則を教員として、どうやって活かしたらいいか

ハインリッヒの法則をご存知でしょうか。

ハインリッヒの法則(ハインリッヒのほうそく、Heinrich’s law)は、労働災害における経験則の一つである。
1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するというもの。
「ハインリッヒの災害トライアングル定理」または「傷害四角錐」とも呼ばれる。 ハインリッヒの法則 – Wikipedia


ということで、ハインリッヒさんは、保険会社で働いていたそうで、その中での経験則です。
法則とつくだけあって、研究論文も存在するし、世で認知されている有名なものです。
教員としてはどういう風に活かせばいいでしょうか?



ハインリッヒは次のようなことをしました。

彼は、ある工場で発生した労働災害5000件余を統計学的に調べ、計算し、以下のような法則を導いた。
「災害」について現れた数値は「1:29:300」であった。
その内訳として、「重傷」以上の災害が1件あったら、その背後には、29件の「軽傷」を伴う災害が起こり、300件もの「ヒヤリ・ハット」した(危うく大惨事になる)傷害のない災害が起きていたことになる。 ハインリッヒの法則 – Wikipedia


ここから1:29:300という数が算出されています。

更に、幾千件もの「不安全行動」と「不安全状態」が存在しており、そのうち予防可能であるものは「労働災害全体の98%を占める」こと、「不安全行動は不安全状態の約9倍の頻度で出現している」ことを約75,000例の分析で明らかにしている ハインリッヒの法則 – Wikipedia



ということから、次のような教訓を導いています

事故(アクシデント)を防げば災害はなくせる。
不安全行動と不安全状態をなくせば、事故も災害もなくせる(職場の環境面の安全点検整備、特に、労働者の適正な採用、研修、監督、それらの経営者の責任をも言及している)。 ハインリッヒの法則 – Wikipedia






ここからが本題。
この法則はいろんなところで当てはまると考えられて、学校現場でも同様に考えてもいいと思います。
教員としてどうしたらいいでしょうか。

1の「崩壊・いじめ」、29の「中程度の問題行動」、300の「軽微な問題行動」、無数に出てくる不安全行動は「兆候・気づき・違和感」と表現したらどうでしょうか。
問題行動に関しては、どこまでを軽微・中程度とするのかは・・・感覚的なものでしょうけども。

この考えを元にすると、

「兆候・気づき・違和感」の段階で動くことで、その後の「問題行動」に発展する可能性が低くなるということです。
問題行動に発展させないことが、結局は全体の問題行動の数を減らすことになり、大きな問題が起きる可能性が低くなるわけですね。

「兆候」を無視すればするほどに、問題行動は増えていき、問題行動が増えるから大きな問題がどんどん起きるようになる。
問題行動というのは、教員が見ている時以外でも行われているわけですから、つまり、、、とんでもない数が起きているのです。
学級崩壊するクラスというのは、常に問題行動を起こし続けていて、その対応をしないから、確率論的に大きな問題へと発展するのは時間の問題になるのです。





生徒指導がきちんと機能しているクラスでは、「兆候」の段階でのキャッチが多く、対応しているので、その後の問題に発展しない。
起きるとしても、確率的には軽微なもので収まることが多い。

>職場の環境面の安全点検整備、特に、労働者の適正な採用、研修、監督、それらの経営者の責任

とあるように、ここを学級担任や学級の雰囲気に置き換えると、もっと見えてきますね。
学級担任が「兆候」にすぐに対処する「環境」を整えていたら、生徒の行動は変わってきて事故(つまり、問題行動)につながらなくなっていくのです。


私がここでいつも主張しているのは、問題が起きてから対処するのは遅すぎるということ。
気づいたら即対処。
と言っているのは、経験則的にハインリッヒの法則に則っているのがわかります。





問題が起きてから対処する教員は、生徒の「不安全行動と不安全状態」への対応がないから、問題が多く発生しているのです。
ですから、次から次に問題が起きる。
このときに、生徒指導力があれば問題は解決できますが、力がない教員は問題を解決できずに、生徒の「不安全行動と不安全状態」を悪化させることになり、ますます問題が起こります。


ですから、

生徒指導でどうやって解決するのかだけを考えるのではなくて、その前段階でいかに対処しておくかが大事であるということ。
これは世の経験則として立証されていることなのです。
あなたはハインリッヒの法則をどうやって活かしますか?