いじめを発見するための教師として身につけたい12の方法 | t-labo(中学校教師の支援サイト)

いじめを発見するための教師として身につけたい12の方法

震災いじめがかなりニュースで取り上げられており、学校のいじめに世間の注目が集まっています。
こうしたニュースというのは、流行り廃りであり、いじめというのはどこでも起きていることであり、ただクローズアップされただけで多くの場合、放置されているのだと思います。

このいじめを発見するための教師として身につけたいことをまとめます。



0.私の考え

私の基本的な考えとしては、学級で一番起こりうるものは「いじめ」であると認識しています。
つまり、いじめは当たり前に起こるものであり、常に警戒しておくべきものなのです。
おそらく多くの教員にとって大事なことは、いじめではなくて、

教員自身が生徒から吊るし上げられないか

ということなのではないでしょうか。
自分に火の粉がかかることが恐ろしくて、その部分ばかりを気にしていると。
だから、生徒には無関心になっているわけですね。

いじめは常に起こるほどの発生確率ですから、常に教員が持っておかないといけないし、「いじめ」として大事件になるまで知らなかったのは教員としての資質を疑われます。
しっかりと発見しましょう。

1.嫌がらせが発端であると知る

いじめは基本的に嫌がらせの延長線にあります。
嫌がらせに対して周囲が悪ノリをし始めると、いじめに一直線という感じ。

つまり、学級内で嫌がらせがあったら「いじめの兆候」であると認識して、「いじめ」が起きつつあると考えてください。
嫌がらせ撲滅が基本であり、嫌がらせがない学級ではいじめがほぼ起こらないでしょう。
(いじめが起こるのは、嫌がらせを「ま、いっか」と放置した結果です)



2.教室の空気が重くないかを気にする

いじめが起きると、やはり教室の空気は重くなります。
というのも、被害者が暗い表情をしているでしょうし、周囲の傍観者達も嫌な気持ちになっています。
加害者側はいじめるという悪質なことをしているので、嫌な雰囲気を出し始めます。

パッと教室に入ったときの空気感が重かったら、絶対に何かある証拠です。
こうした感的な要素かもしれませんが、かなりの確率で当たります。
無視してはいけないのです。



3.笑いの質を分析する

いじめの兆候があると、クラスの笑いが「人を馬鹿にして笑う」という嫌なものになっていきます。
生徒が休憩時間の笑い方、授業中の何気ないやりとりの笑い方、誰かが何かをした・発言したときの笑い方などをしっかりと見てみましょう。

妙にわざとらしかったり、複数が特定の方向を向いて笑うのはその兆候です。
何かあると思ったほうがいいです




4.馬鹿にした発言に敏感になる

笑い方とほとんど似たことかもしれませんが、いじめがあると馬鹿にした発言が耳につくようになります。
健全なクラスというのは、人のことを馬鹿にしないのです。
基本的な人権をお互いが尊重しようとするからです。

それなのに、馬鹿にするということは嫌がらせをしてもいい、という生徒たちの認識、共通理解、暗黙の了解があることを意味します。
教員がいる場で発言をするのであれば、それなりの嫌がらせがあると理解して、見つけましょう。
あと、誰に対するものか明確に言わないこともありますが、生徒たちは理解して嫌がらせをしているので、それもきちんと問題だと認識して対処しましょう。



5.いじめられやすい生徒をマークしておく

いじめというのは、基本的には生徒たちの縦社会において底辺にいる層の弱い生徒たちに行われます。
当然のように、学級編制の際にはそうした資料があるわけですから、自分のクラスの生徒、学年の生徒でターゲットにされやすい人物がわかっているはずです
その生徒たちのことを常にマークしておいて、異変がないか気にしましょう。

震災いじめの場合は、避難してきた生徒は全員気にしておくべきでしょう。
多くの場合は、こうしたいじめられやすい生徒がターゲットになるケースです。
つまりは、典型的なんですよね。



6.いじめやすい生徒をマークしておく

いじめられやすい生徒と同様に加害者になる生徒をきちんとチェックしておきましょう。
情報をあるはずですから。
その生徒たちが不穏な発言、笑いをしたら何かがあると理解しましょう。


7.休憩時間にこっそり観察する

被害者候補、加害者候補が学級にいるわけですから、それらの生徒を休憩時間にこっそりと観察しましょう。
特に、加害者候補が被害者候補に接触していたら、ほぼほぼ嫌がらせです。

というのも、加害者と被害者は仲が良くないのですから、休憩時間に楽しく談笑することなんてありません。
するとしたら、嫌がらせでしかないのです。
証拠を取るためには聞き耳を立てる、そばによるなどのことをするといいでしょう。

もちろん、その後に指導ですよ。



8.情報提供者を確保しておく

教員が学級にいる時間は限られているし、いじめは教員のいない時間を狙って行われるものです。
だから教員が常に監視しておくのは無理です。
疲弊のもとですからやめたほうがいい。

学級の生徒たちはいじめの目撃者です。
ですから、自分にこっそりと教えてくれる情報提供者の確保が必要です。
きちんと確立できたら、かなりの確率で兆候の段階で発見ができます。

ただ、生徒との信頼関係が確立されており、教員が指導をする、情報提供者のことをばらさないなどの当たり前の部分の担保が必要です。
(ここができない人が多いから情報が入ってこない・・・)



9.定期的に話しかける

「何かない?」と被害者候補やクラスの正統派の生徒たちに、個別にこっそりと立ち話でいいから定期的にヒアリングを行います。
そうすると、情報があるときには教えてくれたり、うまくいき始めると、情報提供者になってくれたりします。

言い方悪いかもしれませんが、その生徒がいじめられたときには、「先生がいつも気にかけてくれていた」と生徒は言ってくれますので、被害生徒の保護者と揉めずに済むことが多いです。

担任がヒアリングをしていることは、いじめの抑止にもつながるのでぜひともしてほしいものです。
基本的には日替わりにいろんな生徒に話しかけていき、コミュニケーションの一環にするのも手ですね。



10.同僚に変わったことはないかと日々聞く

うまくいっている人とうまくいかない人の大きな違いは情報収集です。
うまくいかない人は、他の人に話しかけると「自分が責められる」と思う、つまりヤブから蛇になるのを恐れて何も聞きません。
うまくいく人は、問題を発見して早く解決するために、学年団の教員に「何かありませんでしたか?」と日頃から聞きます。

この違いです。
中学校は担任が学級にいる時間が少ないので、様々な教科担がいるわけで、その情報を得ないと学級のことがほとんどわからないのです。
この情報収集は、同僚を責めるためではなくて、学級をよくするためだと理解してしないといけません。



11.保健室に定期的に寄る

みなさんはどう思っているかは知りませんが、生徒はけっこう保健室に行きますし、問題を抱える生徒ほど行っています。
保健室に行くとそこにいる生徒は少ないし、養護教諭は授業など成績には関係なく、コミュニケーションが上手ですから、生徒もいろんなことを話しています。
養護教諭は絶対に対応が必要なことは、担任などに報告してくれますが、問題だと思わないことは教えてくれません。

保健室に定期的によるということは、養護教諭と話す機会が増えて、信頼関係を築くことにもつながり、些細な事も教えてくれるようになります。
その些細な事は、担任が持っている情報と照らし合わせると急に意味を持つことが多々あります。

みんなが限られた断片的な情報を持っているので、それをつなぎ合わせるのが担任の仕事だと理解しましょう。
養護教諭との関係はとても大事ですから、きちんと顔をだすようにしましょう。
保健室でぐずる生徒などの対応が必要な時もあります。



12.学級で何度も言う

「何かあったらいつでもいいこいよ」といつもいっておくのです。
これは生徒からの情報を募集するとともに、加害生徒への抑止力になります。
またまた汚いことを言うと、いじめが起きてしまったときの言い訳にも使えるわけですね・・・いつも呼びかけていたって・・。

また、「嫌がらせは絶対に許さない」と言うこと、実際に指導して生徒たちに示しておくことも大事です。
うまくいかない人の場合は、管理職や学年主任が「言っておいてください」と言った時だけ言います。
これは常日頃から口癖のようにいわないといけないのてず。

いじめが一番起こりやすいからです。



終わりに

12個ほど紹介しましたが、いくつできていたでしょうか?
私の感覚からすると、すべてを息を吸って吐くように自然にできないと厳しいかなと思います。
担任は生徒に関わる部分は手抜かりなくすることが求められていますので。

できていない部分がある人は今日からでもさっそくやってみましょう。
そうしていくと嫌がらせが横行しなくなり、学級が良くなっていく効果もあります