問題生徒と居場所の問題 | t-labo(中学校教師の支援サイト)

問題生徒と居場所の問題

問題生徒は学校でいろんな問題を起こし、その解決を困難にしてくれています
本当に迷惑な生徒であり、学校の営業妨害をしているような存在です

この問題生徒が問題を起こすのはそれ相応の理由はあり、ある意味では死活問題であるという側面もあります



どういうことかというと、

問題生徒は問題を起こすことで自分の居場所を確認している


ということなのです
問題生徒にとっては、自分がきちんと学校の中で居場所があるということが必要なのです
この確保がないからこそ、学校で問題を起こすといってもいいでしょう

この観点から言えば、問題生徒を一掃したいなら「教員と生徒全員で無視する」とすぐに完了できるでしょう

問題生徒は「居場所」がいるのです
学校にいる全員から無視をされたならば、明確な拒否であり、明確に居場所がないことがわかります
これほどに辛いことはないでしょう





しかしながら、現実はそうはいきません
教員が生徒のことを無視するわけにはいかないので、この部分を利用して生徒たちは問題を起こしていくわけです

問題生徒たちは、学級や学校のルールを守らず、人権侵害を行っていきますので、普通の感覚の生徒からするとイヤな存在であり、そうした生徒たちの権限が高くなれば、問題生徒たちは追い出されてしまいます
学級から完全に浮くというやつです

問題生徒への対処には、どうしてもこの浮くが必要になりますが、問題生徒に同調する生徒が増えるほど、学級は荒れる方向に進んでいきます
どちらの方向に進ませることができるかが、担任の力量となります


学級に場所がなくなった問題生徒たちは、同じように居場所がなくなった同学年の生徒たちとつるむようになります
それがとても少数派になってしまうと、他学年の生徒と仲良くなっていくわけです





こうなってくると、問題生徒たちは圧倒的な少数派の人間になり、周囲から無視される「とても弱い存在」になっているのです
そんな彼らが、結局、まともな生活ができないし、居場所の確認もできないから、問題行動を起こして、他の生徒たちから目立ったり、教員にかまってもらったりして、自分の居場所を確認しているわけです

自分の居場所を確認するために、自分が所属する集団を攻撃するなんてことは、よっぽどひねくれています
それしかやりようがないから、そうしていると理解してみましょう
他のやり方を、ひねくれる前に他の教員たちが教えておいてあげればよかったのです
(ある意味では、この差が、恩師に出会えたかどうかなのでしょうね)


適切な指導ができない学年というのは、何をしているかというと、問題生徒たちの居場所を与えずに、問題を起こすことで居場所を確認させるようにしているわけです
だから、いつまで経っても問題生徒たちは落ち着くことができず、問題を起こし続けるようになります
彼らとしても、自分の居場所がわからないからこそ、不安で仕方ないのです


時がどんどん過ぎていくと、中学3年生になり、進路を考えるようになります
当然ながら、中学校でもともにやってきた生徒たちはそれ相応の進路がありますが、問題生徒たちにはありません
自分たちだけが多いて行かれてしまったことを痛感する瞬間です

そのため、自分が空虚な存在だと実感するからこそ、「進路を決めない」という手段に出たりします
進路調査の紙を出さない生徒というのは、決断ができない生徒でもあり、決断を延ばすことによって、教員からかまってもらえるという打算が入っている生徒もいるでしょう




また、ほとんどの問題生徒からすると、義務教育という、ある意味では何をやっても許されるような緩い社会て生きてきたわけであり、進路は冷たい現実を教えてくれるわけで、直視することができないのです
だから、いつまで経っても自分で決めようとしないのです

現実が分かっているからこそ、決められないということもありますね
強がって生きてきたからこそ、格好つけるために何らかの言い訳が必要なのかもしれません

そんな感じで、中学3年生まで来ると、問題生徒はほんとに辛い毎日となると思います
教員からすると「ざまあみろ!」というものかもしれませんが、進路の重圧が強いからこそ、学校でさらなる問題行動を起こすことも多々あります


そんなこんなで、元を正していくと、中学校に居場所を見つけられなかったからこそ、問題生徒は問題をどんどんこじらして行くのだと考えられます
初期段階で学年団の教員たちがうまく対応していれば、もう少し違った可能性もあったかもしれません
問題生徒たちに居場所を与えることで、教員達のストレスや労力が激減するのは目に見えています

問題生徒たちは問題生徒たちなりに、死活問題であるので、苦しみながら日々を送っているのです
そうした目線で見てあげると、もっと優しくできるかもしれませんね?