加害者と被害者だけの事件の時の生徒指導はどうやったらいいですか? | t-labo(中学校教師の支援サイト)

加害者と被害者だけの事件の時の生徒指導はどうやったらいいですか?

みなさん、こんにちは。

今回は、

こんにちは。おたずねしたいことがあります。
生徒間で嫌がらせがあった場合、聞き取り調査をすることがあると思います。
被害生徒と加害生徒2人っきりのときにおきた事件で、目撃者がそもそもいないものだったので、そのまま指導にあたりました。

すると加害生徒が「わざとじゃないし」としらばっくれました。
加害生徒は真面目な被害生徒が鼻につくらしく、ただ嫌がらせするためにわざとらしくぶつかり、よろめくふりをしてついでに打撲させた案件でのことでした。
ちなみに加害生徒は市内でも名を轟かせている超問題児です。

ふざけた様子で「こけた拍子に当たっただけ?。悪気はないし。ごめんな?。はい、これでいいやろ。それにしてもさ、事故でしてしまったことなのに俺のことわざとやった卑怯者とか悪者みたいに言われて嫌だわ?。謝れよ。つーか、これいじめじゃない?こいつにいじめられた?」とまで言い放ちました。
複数の教員で対応してもかなり苦戦してしまい、完全に指導しきれませんでした。

さて
1) このようなとき、どのように対応すれば良かったでしょうか?
2) 被害者・加害者2人っきりのときなど、聞き取りが不能な状況はどうしてもあると思いますが、そういった場合はどうしていけばよいでしょうか?


ということです。



1) このようなとき、どのように対応すれば良かったでしょうか?


複数の教員で対応できたことはとてもよかったと思います
後味が悪い指導だったのかもしれませんが、それでもこうしたことが起これば教員たちは、ほうっておかないと言うことを示すことができましたし、このことを繰り返していけば、その生徒も面倒くさいことになるからやめておこうとなるでしょう
ですので、今回の指導はよかったのではないかと思います

さて、どういう方向性で指導すればよかったのかということですが、基本的には


仮に事故であったとしても結果には責任が伴う


ここだと思います
学級で起こるいじめなどはすべて「遊び」として生徒たちは言い訳をします
当然のように、遊びですますわけにはいきませんので指導をしますよね
それと同じで、仮に偶然の事故であったとしても、被害が出ればその生徒の責任です




少し気になるのも、書き込んでもらった内容からすると、加害者生徒が反省をしていないにもかかわらず、被害者生徒と一緒に指導をしていますよね?
これはとんでもなく間違っている指導です
被害者と加害者の2人しかいない時であっても、聞き取りはそれぞれ別々に行うべきであり、加害者と被害者を引き合わせる時には、最低限でも加害者生徒の反省の段取りがついてからです


それができていないにもかかわらず、引き合わせて、加害者生徒が被害者生徒に罵声を浴びさせていますね
基本的にはありえないやり方です


加害者生徒が反省をしない場合は、保護者を呼び出して話をしていくべきでしょう
被害者生徒からすると、わざとされたのにもかかわらず謝罪がないわけですから納得がいくわけありません
その怪我の程度によりますが、納得がいかない場合には病院に行き診断書をもらい、警察に被害届を出すという段取りもあります




加害者の保護者がどういうような感覚の人かわかりませんが、もめるところまで行けば被害があるので警察が動くようになるというような話も、被害者生徒の感情によってはありうるわけで、その流れの中で話をすることがあるかもしれません

加害者の保護者を呼び出してまで、謝罪を絶対にしないということであれば、被害者生徒と保護者にはその旨伝え、警察に出すなら出してくださいというふうに、学校としても言わざるを得ません
加害者が責任を取らないということはそういうことです

できるなら、ここまでの覚悟を持って指導したいところですよね
保護者まで呼び出して、何とか加害者生徒から謝罪を引き出すというのが、生徒指導の在り方であり、それが問題解決のやり方です
ここまでの段取りをできないのに、被害者生徒と引き合わせるのは感覚がずれています


こういう生徒指導をしていると、なかなか加害者の方も反省をしませんし、同じこと繰り返していきます
他の生徒からすると、正義がまかり通らない学校生活なので安心安全がなく、ビクビク生活をするようになります

ただ、最初に述べたように複数の教員で対応できたことは大きかったと思いますので、次あった時には、個々で書いたような段取りで指導をする方がいいと思います
保護者まで読んだり、警察の話をしたりなどすれば、加害者生徒の考え方も変わるでしょう




2) 被害者・加害者2人っきりのときなど、聞き取りが不能な状況はどうしてもあると思いますが、そういった場合はどうしていけばよいでしょうか?


加害者と被害者の2人きりでは聞き取りが不毛という意味がわかりません
生徒指導というのは、何らかのトラブルがあったときには、その当事者を別々にして、それぞれから話を聞くのが基本です

聞き取りが不能と考えているのは、今回あったように「別々に」聞き取りをしていないからです
すべて一緒くたにして手抜きをしているから、意味不明なことになっています

聞き取りの基本は1人ずつ別々に聞くということです
例えばその聞き取りをそれぞれの生徒に教員がついて行い、聞き取りが終了した段階で、教員がメモを寄せあい、お互いの話が合うかどうかを確認します

※ この段階ではまだ生徒に話をしないのです。何が違って何があっているかを、メモの段階で、生徒がいない場所でしないから、多くの生徒指導がうまくいきません



聞き取り内容から合わないところと合うところをはっきりさせて、合わない部分に関しては、それぞれの教員がそれぞれの生徒に確認をします
理想的に言えば、このすり合わせによって、加害者と被害者の話が一致すれば一番です
当然ながら一致しないことはあります

ある程度の状況が見えてきて、一致しない時、少なくとも加害者は反省があるでしょう
その反省を元に謝罪ができるように話を進めていきます
謝罪ができる状況になれば、引き合わせて話を合わせていき、謝罪させて、問題解決に向けていきます


仮に、話がかみ合わず加害者が反省を見せない時には、今回書いたように保護者を呼び出すことも一つのやり方です
それは状況や加害者の普段の様子を考えて判断するといいですね

こうやって話をきちんと聞いていけば、大体のケースでは加害者が何らかの悪いことをしていることはわかるはずです
食い違いの部分に関しては、最終的に加害者と被害者を引き合わせた時に、お互いの話をメモを元に、時系列で整理して話をしていきます
「◯◯はこういうふうに感じていたが、△△はこうやって考えていた」という風に、お互いの食い違いの部分に関しては、食い違ってるように説明を入れましょう







生徒というのは主観的にしか判断できないので、こうやってお互いの認識の差を突き合わせることによって、「ああ、相手はそういうふうに考えていたのか」と妙に納得する部分が出てきます
「相手が◯◯と考えていたなら、自分がやったことは悪かった」とか「相手が◯◯と考えているということがわかったから、相手がすべて悪いと思っていたけど、自分も悪いということがわかった」というような話が引き出せていくはずです


お互いの認識の差はあるはずですが、別個に話を聞くのである程度の真実は見えてきます
そうやって、加害者が絶対的に悪いというスタンスではなくて、第三者の立場で客観的に見てみようという形で教員が勧めていき、大体の真実を作っていき、「今説明した話で納得はできるか?」と双方に確認をしましょう
確認が取れたら、その中での被害を見積もり、生徒に責任を取らせましょう

保護者には双方が確認できた話をすると、当然のように揉めることはありません
加害者と被害者の2人であったとしても、別個に話を聞くことによって、大体のところの生徒指導はうまくいくと思います

今回のケースの様なかなりの問題生徒であれば、ちょっと特殊になっていくかもしれませんが、被害があったということは誰かが何らかの責任を取らないといけないということです
だいたいは被害者が言うことが正しいです
加害者が悪意がなく本当の偶然であるとあくまでも主張すのであれば、その偶然によって被害が出たことは少なくとも謝れるはずですし、もう二度とそんなようなことをしないと約束できるはずです





生徒指導というのは問題解決でありますから、加害者が被害者に何らかの形で謝る、再発防止について約束するということが必要です
ここまでたどり着けないのであれば、それはうまい生徒指導でもなく、ただ単にこねくり回しただけという可能性もあります

被害者が納得する形で生徒指導を終えることができないと、安心安全な学校生活になっていかないので、その歪はどんどん学級などを侵食していきます
そうした意識も持っておくと、生徒指導の在り方も変わってくると思います