アドバイスが難しい理由。本音と建前もあるが、受け取り側の問題もある | t-labo(中学校教師の支援サイト)

アドバイスが難しい理由。本音と建前もあるが、受け取り側の問題もある

誰かに何かをアドバイスするときに、「本音」と「建前」を考えます
みなさんもそうだと思いますが、相手のためを思って本音の部分で話をすると、相手が感情的になってきちんと受け取ってくれないどころか、人間関係が悪くなってしまう可能性が高いからです

ですので、アドバイスをする時に「相手の受け取り方」という軸も考慮する必要があります
これがアドバイスを難しくしている要因ですね



相手の受け取り方を考えてみると、

1 こちらの意図をきちんと汲み取って自分のために聞いてくれる
2 自分の都合のいいところしか聞かない
3 都合の悪いことを言われると感情を害して、反撃してくる
4 理解しようとしない
5 理解力が低すぎて、真意を理解してくれない
6 思い込みが激しくて、早合点してしまう

というようなものがあります

アドバイスする側としては「本音」と「建前」と表現しましたが、ここに「悪意(嫉妬)」や「打算」なども入ってきますよね

1 話している内容は本当に思っていることなのか
2 とりあえず言わないといけないから、建前でしゃべっているだけなのか
3 悪意が入っているのではないか
4 信じてしまうと損するのではないか

というような要素を考慮することになります。
なかなか難しいですね




私はブログでは、建前ではなくて本音を優先して書くようにしています
ただそれをきちんと受け取ってもらえるかどうかは別問題だなとは思っています
人間関係がないので、本音を書きやすいと言うのが1番のメリットになりますね


tetra塾で返信する時には、やはり建前がかなり入ってきます
全然面識はありませんが、一対一の人間関係という形になってくるので、本音の部分を言いすぎると、かなり厳しいことを書かないといけないことになりますので、「やっぱりやめておこう」って思います

例えば、せっかく考えてくれたアイディアを、私の経験からすると「全くいいことにはならないだろう」とか「見当違いだな」と思うことはやはりあります
その部分で、「それは見当違いだから考え直した方がいいですよ」とは一対一の場面では、言いづらいですね

だから、建前として「やってみてください!」なんてことを書いてしまいます
自分で実践してうまくいかないなら、「このやり方がうまくいかないんだな」と本人が学習してくれればそれでいいわけですから、最初の段階で私が大きく否定する必要もないわけですよね
その代わり時間がかかってしまいますが、嫌な形にはならないのが建前のいいところだと思います




こうやって建前ばかり書いていると、一番問題なのは「合格ラインまでいつになったらたどり着くかわからない」のです
「考え直した方がいい」と本音の部分で言えば、どんどん合格ラインに近づいていくと思います
しかしながら「やって見てください」という形であれば、実行してみて本当によかったがどうかさえわからないケースもあるし、うまくいかない時に、本人が生徒のせいにして何の改善もないこともあります

こうなってしまえば、建前で相手を怒らせないようにしたのはいいものの、今度は目的が達成できなくなっていきます
その人がまた新しいやり方を考えたとしても、そこまで大きな反省も入っていなければ、また同じようなことを考えてくるようになるからです


こうやって書いてしまうと、反発を受けますが、公立の中学校で起こる大体のことは、何が正解で、何が間違いかというのはわかります
なので、質問を受けた時にどうしてそういう現状になっているのかはすぐにわかります
「こうやってみようと思います」というものも、それが良いか悪いかも、すぐにわかります

こんな書き方をするととても嫌みですね

ですので、私からすると何が正解で、こうやってやればいいのにな、こうやればすぐに片づくんだけどな、というのはもうすでにあるわけですよ



しかしながら、それを本音として言ってしまえば、受け取り側がきちんと受け取れるだけの準備があるかどうかが問題になってくるわけですね
正直なところを、tetra塾では本音の部分は言いにくいですね
だから、建前ばかりになります

「私は成長したいので、どんどんだめ出しをしてください。本音の部分で教えてください」と言われる人がいれば、きちんと本音の部分で教えますが、、、。
そういう人はなかなかいないし、本音の部分の話をすると、ハードルが高すぎたり、実行するのがめんどくさすぎたりして、やはり実行されないのではないかなと思います

ちなみに本音とは、相手の悪口を言うことではなくて、その目的や問題解決のために、私が考える解決方法を言うことです


「生徒のせいでなくて、教員のせい」といつも言っていますが、生徒のせいだと常に考えている教員に対して、「それはあなたのせいですよ」と本音で言っても、感情的に反発されておしまいになりますよね
一対一の場面であると、こうした感情的な反発がかなり障壁になってきます
また、教師論で言うと、実のところ、難しすぎて理解できないという人が多くいます

なかなか難しいですね



そんな関係があるので、現実の職員室で、あなたがうまくいかなくて苦戦しているとしたら、周囲はそのことに気づいていたとしても、アドバイスはくれないということです
なぜかというと、今まで述べてきたように、「反発される」「受け取ってくれない」「理解できる力量がない」というような事情があるからです

職員室で相手に何かアドバイスするということは、かなりリスクが高くて、リターンが低いんですよね
私はそう思います
よく「周囲の教員が教えてくれない」と嘆いている人はいますが、リスクとリターンを考えると、「あなたに何も教えない方が得」になっているわけですよね

その理由がどこにあるのかは考えてみないといけません
それとともに、あなたは周囲に対して「私に物事を教えることは、あなたのリスクにはなりませんよ」ということをきちんと伝えないといけません

つまり、常に「教えてください」と相手に頭を下げ、教えてもらえたら「ありがとうございます。やってみます」と肯定的にお礼を言い、「◯◯をやってみたら、うまくいきました。ありがとうございました」と実践報告をしないといけないのです
こうやって、相手がきちんと受け取ってくれるということを周囲が理解しない限り、誰もあなたに教えてくれないのです


だから、周囲が悪いのではなくて、あなたがどういう受け取り方ができる人間なのかを周囲に教えていないから悪いのです
相手のためを思って本音の部分で教えてあげることは、リターンが少なくて、リスクが高いだけなんです
この構造をきちんと押さえておかないと、あなたは職場で孤立を深めていくようになります





ブログでは相手からの返信もありませんし、一見さんが質問をしてくるようなものですから、どうやって答えるかは難しくありますが、人間関係がないので、本音の部分で回答できるというのはあります
当然ながら、受け取り側がどういう受け取りをしたかわからないので、正直私にとってリターンなんて何もありません


これがtetra塾になってくると、相手がどういうタイプかわからないので、ほとんどが建前の返信になります

時々「本当のことを教えてあげたほうがいいかな」と思いがむくむくと湧き出てきたりするのですが、その時の判断がとても難しいです
私自身も、相手とのある程度の人間関係ができるまで、本音を話さなければいいだけなんですがね
なかなか迷ってしまいますね

大人同士の関係でさえもアドバイスを躊躇してしまうわけで、それが生徒になるとなおさら難しくなるのはわかりますよね
まずはあなたの取り扱い説明書を周囲に説明することから始めることをおすすめします