「進路に響く!!」と問題行動を起こす生徒の理解 | t-labo(中学校教師の支援サイト)

「進路に響く!!」と問題行動を起こす生徒の理解

打算で動くのは大人だけじゃなくて生徒も同じ

「進路に有利になるから、やっておこう!」
「うわー、進路に響いたわ」

なんて平気で発言する生徒もいますね。


進路、進路と言う生徒


経験上、「進路に◯◯」という生徒は大した生徒ではないし、どちらかという問題行動がある生徒です。
要は、打算で動く人間だということ。

打算で動く人間は、ずるいとか、信用出来ないとか、人らしくないとか思いますし、そういう人間とはあまり仲良くなりたくないものです。
というのも、人間の行動は自分の価値基準で決まるわけですから、打算が働く人間とは相性が合わないからです。

生徒がこうやって打算的発言を平気でするなら、それはかなりの部分がそうした計算で動いています。
どこからやってくるのかというと、親なんですね。

「成績は4を取らないと進路がないよ」「ちゃんとやらないと推薦がもらえない!」って子どもに言うわけです。
そうして、口酸っぱくして言うものだから、子どもは期待に答えようとして、打算、計算という価値観を作り上げてしまいます。
親がすべきことは、人間性を高めることなんですが




実際の進路って


「進路、進路」と口にする生徒は、たいがい「かまってちゃん」が多いんじゃないかと思うんですよね。
親が進路という損得だけを押し付けるので、子どもはそれだけでは満たされない。
だから、逆に何か問題を起こして「ああ、進路に響く!」と言う。

子どもが欲しいのは、純粋な親の愛情であるかもしれないのです。
進路を押し付ける親は歪んだ愛情を押し付けているかもしれません。

さて。

そんな生徒が授業中にそそうをしでかす、問題を起こすと「うわー、進路に響く!」とか言ってますが・・・。

実際、そんなことで進路には響きません。
それは受験のシステムを見たらわかることですが、

結局、重視されるのは成績だけです。

と言っちゃうと誤解を与えそうなので、もう少し解説を入れると

日々の取り組みが自分の実力を育て、それがテストの点に現れ、成績につながる。
3年間を見通すならば、日々の努力が実力につながり、入試試験でいい点がとれるようになる


わけです。

もしも、進路を真剣に考えているのであれば、「毎日をきちんと過ごし、努力する習慣をつけることです」

「うわー進路が」とふざけて他人に迷惑をかけるようなことをするのであれば、「それなりの進路」になるだけです。
進路に響くとかじゃなくて、その行動そのものが進路を表しているわけ。




本当にやるべきは、受け止めること


「進路に響く!!」なんて問題を起こす生徒に対して、つい
「そんなら問題起こすなや」って言ってしまいますけどね。

それは大人の考えであって、きっと

「進路には響かないから大丈夫。君にはこんないいところがある」

って言ってほしいのではないかなと思います。
気持ちの不安が衝動になって現れ、我に返って後悔している。
そんなときに出る発言が「進路がーーー」であって、それは子ども故にと理解してあげる方がいいわけです。

受け止める。

なかなか難しいこともあるかもしれませんが、言い返しても生徒は反発するだけです。
教師が生徒の問題行動と進路をつなげてしまうと、結局は「損得を教えるだけ」になってしまって、生徒の人間的成長はのぞめません。

突発的に起こる生徒指導ですけど、受け止めるという視点で考えられると幅が広がっていきます