第44話 処置、そして | t-labo(中学校教師の支援サイト)

第44話 処置、そして

ここからが大変だ。
テストを書き換えた生徒の処置をどうするか

「テストの時に不正をしたら0点と言っているなら、テスト返しのときも0点にしないとおかしいんじゃないか?」
「テストの点は実力。その点に戻すのが相応」

意見は割れた。



校長は「元のテストの点に戻す」と主張し、結論づけた。
ただ単に、0点にすると問題が大きくなって、教育委員会に知れてしまうかもしれないからだ。

ただし、不正を行った生徒の保護者へ連絡をすることが盛り込まれた。

電話対応は基本、担任が行う。
しかしながら2組であれば20名もしている。
担任だけでは難しく、副担も駆り出された。

0点ではないと聞いた保護者は安堵し、「すいませんでした」と言った。
0点と言ったら大変な騒ぎになっただろう。



翌日、全校集会が行われ、校長から事情説明と話があった。
このことを言い出したのも土井だった。

校長は乗り気ではなかったのあり、要点を得ない話になった。
教員たちの不満はさらに募った。


夜、電話がなった。
嫌な予感がした。
土井が電話をとった。

案の定、クレームの電話だった。


数学でもテストの書き換えがあったのにどうして放置しているのかと。
男子生徒が「数学は助かったな―」などとクラスで言っているらしい。

それに対応がおかしいと。
テストの点が元に戻るならやったもの勝ちじゃないかと。

土井は深くため息をついた。



※ 指導のポイント

(1)やったもん勝ちの文化は作ってはいけない

テストの処置については、校長が責任をもって対処すべきことである。
今回の場合、やったもん勝ちになりかねないので、しっかりとした指導を心がけたい。

普段からもそうである、罰が重くないと意味が無いのである。

次回 → 第45話 発覚