第45話 発覚 | t-labo(中学校教師の支援サイト)

第45話 発覚

数学でも同じように答えの書き直しがあったという。
テストは返却してしまっているので、翌日の対応となった。
翌朝、土井、赤井が校長室に行った。



「言わなくてすいませんでした。たしかに数学もテストの点を修正しました。でも、人数はそんなに多くなかったんです。」
担当している1年と3年では、3年はほぼなく。

1年は7,8名といったところで、十分に多い数だ
一番上った生徒で8点。

『もっと早く言わないと』校長はため息まじりにいった。

荻原の件が発覚した時に、まずいと思ったが、隠していた。
問題が大きくなるよりも、自己保身に走ったわけだ

生徒に数学のテストを回収することを伝え、該当生徒の保護者に直接電話を入れてお願いをすることになった。
佐々木は内心苛立っていた。
(まじか。またやらんといけんじゃないか。
何をミスっとるんや。おれは全然関係ないのに、しっかりせいや)

とは言うものの、実際の学校生活では、この気持こそ、他の教員が佐々木に対して思っていることなのだ。

今回は生徒の方が上手で、該当生徒のテストはすでに処分されていた。



********

夜。

佐々木はへとへとだった。
(自分のミスじゃないのに、なんでこんなことに巻き込まれるんや。)
という気持ちがずっと自分の中を駆け巡っていた。

有田が話しかけてきた。
『先生、お疲れさん。よくがんばったね。
学校ってこういうもんなんよ。

誰がミスすれば、周りがフォローして、支えあう。
見方を変えると、ミスしても、なんとかなるってことだし、自分でできなくても協力を求めればいいってことなんよ
先生もそうやってフォローして、フォローしてもらっているんよ』

佐々木は珍しくハッとした。
(自分もこうやって他の人を巻き込んだんだ)


荻原はぐうの音も出ないほど河野に怒られていた。
「あんたのせいで、どれだけ迷惑したと思ってるん!
いっつもちゃんとやれって言ってるのに、やらんからでしょ!!」

結局、テストで不正があったのは、授業が荒れている教科だったわけだ。
荻原、赤井、両名の授業は生徒の好き放題になっている。


保護者からの電話はつくづく面倒だ。
でも、これで終わりではなかった



※ 指導のポイント

(1)お互い様

なんでもかんでも完璧にはいかない。
だから、お互い様。
だから、助けあう。

それをわかっているかどうかは違う。
だから、もっと人間関係を築いて、もっとフォローしよう

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